愛して、芹沢さん

転けた女性に近寄るなり、声をかける姿が見えた。



そのまま女性の腕と腰に手を添え、優しく立ち上がらせる芹沢さん。




……嫉妬。



頭の中に浮かぶ言葉はそれだけ。



そばにあったベンチに女性を座らせると、膝を擦りむいているのか、心配そうに前にかがみ込み、傷のチェックを始める。




ダメ……嫌だ。


触ってほしくない。



そう思うわたしの心はどこまでも汚い。




いっときすると、その女性は芹沢さんの腕を借りて、ビルへと入って行った。




いつからこんな人間になったんだろう?…



ここまで器が小さいとは、自分でも驚きだよ。