愛して、芹沢さん

こういうさりげないところに大人を感じる。



きっと、芹沢さんとは住む世界が違うんだ。


そんなことを思いながら芹沢さんを見ていると「どうかした?」と首を傾げる。



「いえ。なんでもないです」


そう笑って見せるとメニュー表を受け取った。




どれにしようかな〜?



ほんと、どれも美味しそう。




結構お腹いっぱいだけど、デザートとなると別腹だから悩むな〜。



優柔不断の悪い癖が出て決めきれずにいると、芹沢さんの声が聞こえた。



「迷うよね」


「すぐ決めますっ」




さすがに悩みすぎだよね!


早く決めないと。



「ゆっくり決めてもらっていいんだけど、決めきれないならお任せって選択もあるよ。どうする?」


「お任せ……にします」