愛して、芹沢さん

あぁ、そんなことより、眼鏡の弁償が一緒に食事なんかでいいのかな?




ろくに会話も続けられないし、気のきいたことも言えないできない。



歳だけ無駄に大人になっていってる感じ。



「芹沢さん、ほんとに弁償しなくていいんですか?」



わたしのこんな人間性に、後からお金の請求!なんてこともあり得そうだし。





それなら今言ってもらったほうが…。



「うん、ほんとにいいんだよ?」


「でも、わたしと食事なんて楽しくないですよね…。それなら弁償代請求してもらったほうが気が楽というか…」


「なんで?莉央ちゃんと食事、僕はすごく楽しいよ?」



すごく楽しい?




そんなの嘘だ。


これのどこが楽しいの?




「さっきから顔の表情がコロコロ変化して、見てて飽きないし可愛いな〜って、結構楽しんでるんだけどな」



そう言ってグラスを口に運ぶ芹沢さん。