愛して、芹沢さん

「あ、それと莉央ちゃんのことは諦めてね?僕の大切な子だから。…行こ、莉央ちゃん」


「は、ちょ、おいっ」




葉月くんのなんとも言えない声が聞こえてきたけど、振り向くことなんてできなかった。



芹沢さんに肩を抱かれたまま少し歩くと、タクシーに乗り込んだ。





運転手に告げた行き先は、___




「散らかってるけど上がって?」



芹沢さんのマンションだった。




中に入ると、この前程の散らかりではなかったけど、やっぱり仕事の痕跡がちらほら。



「適当に座ってて?」


「…はい」




芹沢さん…何も聞いてこない。