愛して、芹沢さん

「莉央、もう出よっか」


こんなわたしを見兼ねて、風ちゃんがそう言った。



「待って、莉央ちゃん。僕に言いたいことあるなら聞くから」


「……言いたいこと…なんてないです」


「じゃ、どうしてそういう態度取るの?目も合わせてくれないし」


「…ごめんなさい……風ちゃん、行こ」



耐えられない。


胸も痛くて苦しい…



息だってうまく吸えない。




なんであのタイミングで会ったりするの?


神様はいつからそんなに意地悪になったの?



「莉央?大丈夫?」



少し歩いたところで風ちゃんの小さな声が耳に届いた。



「風ちゃん、もう少し時間ある?」