さみぃ~、流石に11月にもなると夜は冷え込むなぁ。
なんて思いながら俺は公園まで走った。


「り~ん!!どこだぁ~?」


と竜一は叫びながら凛を探していると、公園の中にあるゴリラの銅像のよこでしゃがみこんで泣いている凛の姿を見つけて声を掛けた。


「凛?大丈夫か?」


凛は顔をあげて声を掛けてきたのが竜一だと確認すると、さっきよりももっとボロボロと涙を流しながら抱きついてきた。


「り゛ゅうぢゃ~ん!!
あ、あ゛だじ…、こごが、ひっく…わ゛がんなぐで…、まかろん…を、ひっく…、か、かいに゛、い゛っだだげなのに゛…」


コイツもうなに言ってんのかわかんねぇや。


「分かった、分かった。怖かったんだろ?
でも、もう俺がいるから大丈夫だろ?だからもう泣かなくて大丈夫だろ?」

「…う゛ん。」

「じゃあ飯も用意してあるし帰るか。」

「…う゛ん」


と頷くだけの凛の手を俺は握り、俺達は家に帰った。





てか20歳にもなって迷子になった程度で泣く俺の彼女って…。



☆終わり