改札近くには、いつか見たあの三つ編みの女の子がいた。

間違いない。あの制服を着ているし、顔だって記憶のままだ。


「やっぱりカード、ないかあ…… 」

ぼそりとそう言う彼女の声が、はっきりと聞こえた。

彼女はバックの中をごそごそと探っている様子。


こんな偶然、ない。
一瞬浮かんだ可能性は、すぐに消し去る。

でも、もしほんとだったら。


三つ編みの女の子の名前は…………。