「いやいや私ってすごく変な女でしょう?
それに帰る家がなく仕方がなくって感じだしね。
碧人さんは口は悪くても面倒見がいい人だし。
だから逆に碧人さんも私に彼氏が出来て小早川家から出て行ってくれたら安心なんじゃないかな」
「そんな事ないよ!!!」
テーブルを強く叩きながらそう力説する真白を前に、ぽかんと開いた口が塞がらない。
まさか真白からそういう言葉が出て来るとは思わなかった。ただでさえ真白の部屋に居候している私を迷惑がっていると思っていたのに。
「あお君は……何とも思ってない人を家に入れたりしない…」
ぼそりと呟く言葉に勘違いもしたくなってしまう。 思わずどきりとした。 けれどそれを茶化すようににやりと笑みを浮かべる。
「なーによ、あんた……私の事は散々ディスってたくせに、実は結構好きとか~?」
そう言うと真白は顔を真っ赤にして首を横に振った。



