これも、なんて。
一人暮らししているっていうからいつものノリで遊びに行っていいって聞いただけで、瀬能くんはノリノリになってしまっただけだけど。

誠実そうに見える人だけど、男なんて何を考えているか全然分かんない。
私だけって言ってたって、影で浮気をしている男なんて沢山いたし。

冗談で言ったつもりだったけれど、真白は真っ青な顔をしてその場で立ち上がった。
余りの気迫に思わず身を退いた。

「え…何?」

「何って何よッ!まだ付き合ってもいないのに男の家に行くなんて不潔!
すっごく不潔よッ。
それにあんた………あお君にはそれを言ったの?」

あお君?どうして碧人さんの名前がそこで出てくるのよ。 バツの悪そうな顔をして座り込んだ真白は、やっぱり唇を尖らせて拗ねた素振りを見せる。

「私がどうしようと碧人さんには関係ないんじゃない?」

「そんな事……!大体あお君が変な女をうちに連れ込んだりするわけないし……」