私は相当げすい顔をしていたのだろう。
肉をつかむ真白の顔がドン引きしているのが分かる。 まあ、半分冗談で半分本気だ。

お金は生きて行く上で大切だ。 貧困は心まで貧しくなってしまうものだから。
その証拠に真凛ちゃんは幸せそうだし。まあ、あの二人に至ってはお金とか関係ないのだろうけど。

「エリートとか全然分かんないけど!」

「まあ、まだまだ分かんないでしょうね。」

「そんな事よりあの男と付き合うつもり?!」

「付き合うって…
まだ告白されたわけでもないのに。
はぁー…だって…これから一緒に食事行く流れだったのにあんたに連れ出されてしまうし」

「うう……それはごめんって…。あいつしつこかったから…」

なんて、全然怒ってないけど、真白は真剣に申し訳なさそうな顔をするから、それもまた笑える。

「まあいいけど。今度瀬能くんのマンションにお呼ばれしちゃったし!」