「フンッ。ちょっとモテるからって調子に乗ってんのよ。あれでも学年で人気ある方だからねー。
あー、でもやっぱり男は中身よ。中身」
中学生のくせに生意気な。そう思いながらも思わず笑みが零れてしまう。
それでも中学生にして男が中身、と言えるのは中々だろう。
「そうね。真白はいい子だからそんな男勿体ないわよ。
あんたは美人だし、面倒見もいいからこの先きっといい男との出会いがあるわよ。
なんていっても15歳なんてまだまだこれからだしね」
少しだけお姉さんぶって言うとまた真白に呆れられるかなと思ったけれど
意外にもきょとんとした顔をしてこちらを見つめてきた。
しっかり者で小早川家のお母さん的存在だといっても、まだまだ中学生で子供だ。 そういった子供らしい顔も出来るのだと安心した。
「まあ、私の事はどうでもいいわよ。 それよりあんたッ!あの男はなんなの?!
あの男こそあんたの事絶対好きそうじゃないの!!」
「ふふふ、まーね。やっぱり子供でも分かるかあ。
彼は同じ職場の人なの。
つまりあんたのお兄ちゃんと同じ、ボヤージュの社員って事ね。
今はmarinに配属されてるけど、いつかは本社に行くでしょうね。つまりはエリート!
真白も付き合うならエリートがいいわよ、エリート。男はお金持ってないとね~~」



