「もぉ~!いいから、約束してたでしょう?!
あ、木崎くんごめんね。私あなたとは付き合えない。 それじゃあ」
余りにも突然の言葉に男の子は呆気に取られて、真白はそのまま私の手を引っ張って走り出した。
私は慌てて瀬能さんに向かって挨拶をする。
「瀬能さん、ごめんなさい!
この後は親戚の子(?)と用があって!
また携帯に連絡します!じゃあ明日職場で!」
それだけを言い残し走り出した。
一体どういう状況だっつの…!
何かを言いかけていた瀬能さんにぺこりと頭を下げて、真白に手を引かれるまま走り出してしまう。
―――――
「もぉ~~…何だっつーのよ」
そのまま真白のリクエストで焼き肉屋に連れ出される羽目になってしまった。
私の奢りらしい。ランチタイムで良かったけれど、私的にはこれから瀬能くんにご飯をご馳走になろうと思ったのに逆に奢る羽目になってしまうとは…。



