【完】ひとつ屋根の下、気がつけばあなたがいた


最初は馬鹿にしていたのに、読みだしたら止まらなくなってしまう不思議。
勉強机に向かって勉強をしている真白を尻目に、布団で寝っ転がりながら漫画を読む25歳。
呆れられた視線が送られる。

「ちょっと、今いい所なんだから!」

「それって朱莉の漫画でしょう?そんなの読んで楽しい?」

「最初は馬鹿にしてたけど、すっごくいい。胸がキュンキュンする。人気あるの分かるわー」

「高校生の漫画にキュンキュンしてるおばさんってかなり痛いよね」

真白の辛辣な言葉が容赦なく飛んでくる。

「へぇー今度映画化になるんだって?」

「知ってるけど……そういう情報いらない」

「知ってるの?読んでないのに?」

「その位は知ってるわよ。 今度その映画に一緒に行こうって誘われてるし」

ぴくりと耳元が動き、布団から飛び上がる。
勉強机に向かっている真白の背中に慌てて問いかけた。