「可愛い。碧人さん、ありがとう。」
「いえいえ、こちらこそ自分のお土産の事より妹達の事を考えてくれてありがとう」
「これ、レッサーパンダだよね? え~~もしかして桃菜に似てるからレッサーパンダにしてくれたのぉ?」
「狸を探したんだけどなかったんだ」
「何それ?! 何で狸?!」
「どう考えたってお前は狸顔だろう?」
「むぅ~…そんな事ないもんッ!
確かに顔丸いかもしれないけどさ……。でも嬉しいな…。桃菜の事考えて選んでくれたんだよね?
こういう心のこもったプレゼント…嬉しい」
素直な気持ちで言った筈が、何故か碧人さんが横目でこちらを見て眉をしかめる。
「なによ。その顔」
「それはただのいい子にしてたご褒美だから、あんまり深い意味で捉えないでくれ。
俺が君に特別な好意があるような言い方をされて、何か嫌だ」
「もぉーーーー!!!!だから碧人さんのそういう所!!」



