「ウーン、どれにしよっかなあ」

お土産屋さんにはさまざまな動物のぬいぐるみやらストラップが売っていた。
その辺に売ってそうだけど…動物園価格なので結構高い。

「いっぱいありすぎて迷っちゃうなあ…。ねぇ、碧人さんどれが可愛いと思う?
ぶっちゃけ桃菜はうさぎが一番可愛いと思うけど…」

隣に居た碧人さんに訊ねると、彼は怪訝そうに顔をしかめた。

「大人の癖にぬいぐるみが欲しいとか…」

「なによぉー!桃菜だってまだまだ25歳だもん!ぬいぐるみは可愛いし、欲しいもん!
けどこれは自分へのお土産じゃないもん!
真白達へ買っていこうと思ったの!」

「…真白達に?」

しかめていた顔を緩め、次は不思議そうにこちらを見下ろした。

「何よ……。 真白は喜んでくれるか分からないけど、藍位の年齢だったらこういうのもらったら嬉しいでしょう?」

うさぎとライオンのぬいぐるみを碧人さんの前に差し出すと、フッと碧人さんの頬が緩む。