思ったよりダメージを受けてしまったみたいだ。 さすがはシスコン。
肩をズーンと落とし落ち込む碧人さんを見て、けらけらと笑う。
その後私達は少しだけ桜並木道を歩いた。
「きっとあっという間ですよ。 真白ももう高校生だし、当たり前に彼氏が出来てあっという間に結婚しちゃうんだろうな。
子供の成長なんてあっという間ですから」
「結婚なんて俺が認めた男じゃないと許せない…」
「秀人さんは案外楽勝だろうけど、碧人さんは真白達の相手にもプレッシャーになるでしょうね。
父親が二人いるみたいで、未来の真白達の旦那さんに同情しちゃう…」
落ち込む碧人さんを見るのもある意味貴重である。
少し後ろを歩く碧人さんに振り返ったら、彼は複雑な表情を見せて桜の木を見上げる。
「結婚なんてまだまだ考えられないよ。 あいつらが嫁に行く日なんて……
ただでさえうちには今行き遅れの女の子がいるのに…」
碧人さんの言葉に唇を尖らせる。



