【完】ひとつ屋根の下、気がつけばあなたがいた


男の子たちと仲良くしていると年頃の女の子たちは’色目を使ってる’’ぶりっこ’等と陰口を叩くようになった。

仲が良い子が出来てもその子の好きな男の子が桃菜を好きになっただけで、周りから責められた。
だから途中から全部面倒くさくなって、人間関係を円滑に進めるのは諦めた。

大学生になってから出会った真凛ちゃんは女の子特有の陰湿さがなかった子で、初めて仲良くなれたのだ。

私だって悪い所は沢山あったけれど、理不尽な事だって同じくらいいっぱいあった。

「今日は早番で帰りが早いから、桃菜が夕ご飯作るよ」

「おお、それは真白も助かるんじゃないか。どうもありがとうな」

「別に…碧人さんの為に作るわけじゃないからね、勘違いしないで。
桃菜どーせ厄介な居候だもん…」

「ハハ、厄介なってそりゃ間違いない。
でも、本当に感謝してる。
桃菜意外に料理上手だしな」