「桃菜ちゃんにお客さんが来ているんだけど?」
「え?私に??」
「うん……あの人。
ほら、この間桃菜ちゃんと一緒に映画を見ていた男の人!
どうするの?家に入れちゃって大丈夫なの?!」
ハァ?!
映画を一緒に見ていた人って…
瀬能さん?!
瀬能さんがどうして碧人さんのうちに?!
っていうか、何で私がここに暮らしているって分かっているの?!
軽くパニックになっていると、碧人さんは涼しい顔をして玄関まで向かう。
ちょ、待って。引き止めるより先にすたすたと歩きだしてしまった。
今碧人さんが出て行ったらそれこそ誤解されてしまうのでは…。と思ったけれど、時は既に遅し。
どうしよう…!このままじゃあ碧人さんと一緒に暮らしているのがバレちゃう!