「いつって……まだ明確な日にちは決まっていないけど」
「それ、あお君に言ったの?!」
また’あお君’だ。 だからどうして私が引っ越す事まで碧人さんに要相談なのだ。
これじゃあ本当に保護者ではないか。
「碧人さんには言ってないけど。 そりゃあ桃菜だっていつまでも小早川家にお世話になっているわけにはいかないじゃない。
だって居候だし……
自立する為に一時期的住まわせてもらってるんだもの。
近いうちに家は出て行くよ」
「えー…そう…そう、なんだ…。 ふーん…
でもたまには遊びに来るよね?」
また不安そうな顔をして、真白がこちらを見上げる。
遊びに来る?
…そんな…軽く遊びに来て良い間柄なのだろうか。
ここから出て行ったら、自然と小早川家との交流は途絶えるだろう。 当たり前のようにそう思っていた。
だから真白の意外な言葉に首を傾げる。



