「孝治、お前また彼女の手作り弁当?よくできた彼女だな~」

「・・・・・うっせ。お前んとこはどーなんだよ」

それがさ、と彼女の愚痴を言い始める隼人を軽く無視して俺は食事を続けた。


この大学で3年になった俺達にとって変わったことは、この食堂が心置きなく使える。
そんなことだった

ていうかその前に、食堂はこの学校で唯一経済学部と教育学部が共有になっている所。
だから本当はこんな寂しく男2人で昼メシなんて食いたくない。


俺には同じ大学の教育学部に愛依っていう彼女がいる。
愛依は、可愛くて掃除も洗濯も料理もできる完璧な女・・・まぁ、俗に言う俺はベタボレっつーやつ。

「孝治、愛依ちゃん俺の彼女にお前のこといっつも愚痴ってるらしいよ」

「・・・・・」

カラーン、とベタに俺は箸を落とした。

否定できない。
だって俺はいつも愚痴られるほどのことをしているから。

だっていつも学校終わりの待ち合わせは早くて15分は余裕で遅刻だし、俺の部屋の掃除してもらってるし、学校が無い日は愛依のマンションに居候だし。