なぜか唐揚げを頬張るあたしをガン見する佐倉につられて同じように彼の目を見つめる。
つり目気味の形のいい目は何を考えているのかイマイチ読めない。
「俺さ、お前にずっと言いたかったことあって」
「ほう」
「俺ずっと、柚璃のことー…」
不意に何も聞こえなくなった。
ワンテンポ遅れて感じたのは、耳が何かに塞がれているということ。
何これ、人の手?
目の前で口をぽかんと開けてあたしの少し上を見つめる佐倉には、誰の仕業なのかわかってるんだろう。
誰だ、だれ、
やけに熱のこもった手はあたしの両耳を塞いだまま、
「ーーーーーーー」
その手の持ち主は何か言ったらしい。
呆けた顔の佐倉はそれを聞くや否や眉間に皺を寄せてあたしの耳を塞ぐ手を勢い良く引き剥がした。

