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次の日のバイトはまー散々だった。
まともに絢くんのことが見れなくて、どっちが思春期なのか分かりゃしない反応ばかりしてしまった。
分かりやすくぎくしゃくしているあたしに店長が意味ありげな視線を送ってきたけど、
とりあえず無視した。
やっとのことでバイト終わりの時間を迎えてすぐさま店を飛び出した。
幸い常連のお客さんに捕まっていた絢くんには見つかることもなく、
夕方とはいえ蒸し暑い中をとぼとぼと歩いた。
あたし本当にどうしちゃったんだろう。
まさか、まさかね。
ちらりと覗いた″まさか″には気づかないふりをして、駅へと急いだ。
「おー、おつかれ」
「お腹すいた」
「屋台回るか」
暑そうな顔の佐倉と合流して、人混みの中へ入っていく。
みんなすれ違う人は一様に浮かれた顔をしていてあたしとはえらい違いだ。

