◎◎
「あーーーー…終わった…色んな意味で…」
7月某日。
あたしは最後の試験を終えて、めでたく夏休みを迎えた。
まあなんとか、ギリギリ、単位は取れてると思う。…多分。
「色んな意味ってなんだよ、俺の貸したノート役に立ったろ?」
「あ、そうだった。ありがとうね〜返す」
「…なんか臭くねえか」
「ごめんコーヒーこぼした」
「お前もっとテンション上げて謝れよ…悪いと思ってんの?」
額に青筋を浮かべた佐倉にごめんごめんと謝って、空を見上げる。
ああ、快晴だ。
鬱陶しいくらい眩しい太陽に目を細めた。
「おいそれより明日だぞ。浴衣着てこいよ」
「なんだっけ、明日…」
「…嘘だろ、忘れたとかまさかそんな」
「…………あ、夏祭りね!」
覚えてるよお〜、なんて言いながらガハハと笑って見せたけど、佐倉は死んだ目でそんなあたしを見つめた。

