眉間に皺を寄せた佐倉が、″傷が残るんじゃないか″なんて気にしている。

あれ付けといたほうがいいかな、傷跡が残らないとか豪語する絆創膏。
まあそこまで大きな傷じゃないし、所詮人間の爪の引っ掻き傷なんてそんな大ごとじゃないだろう。


「はぁ…綺麗な白い肌だったのに…」

「…瑛ちゃん、その発言はちょっとキモいかも」


絢くん大丈夫かな。

あの女の人やけにしつこそうだったし
しばらくは気をつけないと。

よく言い聞かせておかなくちゃ。


「ちょっと柚璃?聞いてんの?」

「ん?なになに?」

「…だから、瑛ちゃんが心配してるみたいよ、って言ったんだけど…聞いてなかったのね…」

「もー、大丈夫だって
心配しすぎ!」