「カッコいい子だな」


「まあね…顔は整ってるわよね、背も高いし」


「柚璃のタイプ?」


「まっさか。高校一年生よ?4つくらい歳下じゃん、ないない」


「わかんねーじゃん。今どき歳の差なんて」


「どうせだったら歳上で歳の差ある人選ぶわ」


そっかそっか、と頷く佐倉。

なんであたし、立ち話なんかしてるんだろう。


「もう帰るわ」

「ん、送ってく」

「別にいいわよ、必要ない」

「一応女だろ。送ってく」

「一応じゃなくて正真正銘女…
ってこのやりとりさっきもしたわ」

「……絢くん、だっけ。さっきの子と?」

「そ、あの子と」


ああ、さっきは“メス“って言われたっけ。

あたしも人のこと言えたもんじゃないけど、口の悪い奴。