意地っ張りな恋の話




「なぁ、お前さ
絢くんとはどうなってんの」

「…どうなってんの、とは」

「この前の文化祭、聞いたぞ。
突然絢くんに手引かれてどっか行ったって」

「あー…あ、あれね…」


まずい、ちょっと声が震えた。

屋上で抱きしめられたあの感覚を未だにリアルに思い出せる、
あたしって変態なんだろうか。


「……まさかなんか言われたのか」


佐倉の言葉に絢くんの言葉がリアルに思い浮かぶ。



″好きだ″


耳元で囁かれた低い声、
正直夢みたいだと思った。

だけど現実で、現に思い出すだけで体温が急上昇していくのが自分でも分かる。


「っ、お前ちょっと来い」

どこか切羽詰まったような声であたしの腕を乱暴に掴んだ佐倉は、
講義室を勢いよく飛び出した。


あと1分くらいで講義始まるっていうのに、
なんだっていうんだろう。