「ゆりちゃん?なんで離れてくの」
「…自分のスタイルの悪さを突きつけられてる気がするから」
「えー?ゆりちゃんスタイルいいじゃん」
足細いしさあ、なんてへらへらと笑うヨルくんに曖昧に笑い返す。
絵菜、早く来てくれ。
「…柚璃?」
「絢くん………ってなにその格好…」
「うわー絢くんかっこいー、普段より3割増でかっこいい」
「…お前に誉められても嬉しくねえ」
不機嫌そうにヨルくんを睨みつける絢くんはいつもと同じ。
なのに服装が違うだけで、こうも雰囲気が変わるとは思っても見なかった。
澤くんが言ってた″執事喫茶″の制服なのか、
絢くんは燕尾服姿で。
すらりと伸びた背筋に身長が高い彼によく似合っていた。
「ゆりちゃんもそう思うっしょ?」
「…え、ごめん聞いてなかった」
「ひっどぉ、泣いちゃうから」
まずい。
今絢くんのこと気持ち悪いくらいガン見してた。
慌てて目を逸らしつつ絵菜たちを探した。
早く来て、早く。
このままじゃ間が持たない。

