…社食…


 
『あの先生すっごいイケメンだったわねえ〜』


 そうですか?


 「所詮は雲の上の人ですから」


 『雪菜ちゃんて頭の中は昭和初期?それとももっと前の時代?今どきそんな考えの人イナイわよ。もし私の息子が医者になったら、私も雲の上の人?』


 温子さんはバカバカしいと頭を振る。


 『息子にとって医者は身近なヒーローで雲の上人ではないわ、夢を応援したいから私は必死に仕事をしているの。』

 

 『雪菜ちゃんは周りをみんな雲の人にしたいのね』



 私は言葉が出なかった。