教会のドアが開く。



私は一歩一歩、今までの人生の道のりを振り返る。



彼と再会したあの日。



『僕と結婚してくれますか?』



もし、彼が私のことを覚えていなかったら、同居していなかったら。




私達はきっと同じ学校ですれ違っていただろう。




こんなに好きだと思える相手に出会っていなかった。




「風菜、きれいだね」




私の瞳に映るのは大好きな人。




「ありがとう」



今日、ここで私達は永遠の愛を誓う。




これからも、この先もずっと一緒にいるために。




健やかなるときも、病めるときも、




喜びのときも、悲しみのときも、




富めるときも、貧しいときも、





あなたと一緒に過ごしていくことをここに誓います。






                  【END】