それから約5分経ったときだった。西口前には多数のタクシーが往来していたが、その中の1台がスーッと停まった。ドアが開いて見たことある赤いダウンジャケットを着てブルーのリュックサックを背負った男性がスッと出てきた。少し険しい表情をした石家先生だった。石家先生はその場で険しい表情のままキョロキョロと見回していた。
「あ、先生……」
私は石家先生の姿を見つけたとたん、胸の嫌なドキドキが軽くなり夜なのに目の前の視界がパアーっと明るくなっていった。
「先生~!」
私はスッと立ち上がってショルダーバックを抱えながらキョロキョロあたりを見回し続けている石家先生のもとへ急いで駆け寄った。石家先生は私の声に気付いて駆け寄ってくれた。
「いやぁ~ごめんごめん!遅くなっちゃってホントごめんね!」
石家先生はハアハアと息を荒げながら両手を合わせて謝ってきた。
「いや、大丈夫です!先生、お忙しいところ来てくれてありがとうございます!」
私もハアハアと息を荒げながら涙目だが飛び切りの笑顔を作りながら言った。時計の針は21:00近くを回っていた。
「じゃあ、これから飯食いに行こうか。」
「そうですね。」
私たちは西口前に停まっているタクシーの中の1台に乗り込んだ。私は心がウキウキするのを感じた。
(今度もまたあの時のような素敵な場所で食事ができるのかな……楽しみ!)
私は以前行ったMビルにある高級洋食レストランでの食事を思い出しながらニヤついていた。
「ファミレスでいいかな?」
(えっ?ファミレス?)
「あ……いいですよ。私わからないので先生にお任せします。」
「運転手さん、S5丁目方向へお願いします。」
「かしこまりました。」
タクシーはS駅西口を出発した。
(ファミレスか……もう夜遅いし仕方がないよね……)
私は一人心の中で呟きながら自分で納得させた。
「すごく遅くなっちゃってごめんね!俺学会に参加することになって、そっちに取り組んでいたら遅くなっちゃって……切りのいいときに抜け出してきたんだよ。」
石家先生は前を見たまま少し険しい顔のまま話し出した。
「大変だったんですね……申し訳ないです……」
私は、石家先生の横顔を見ながら忙しいのに自分のためにわざわざ会いに来てくれて本当に申し訳ない気持ちを込めて言った。
「でも、また会えてうれしいです……」
私は顔を俯きながらモゴモゴとした口調で言った。言いながら少し恥ずかしくなった。
「うん……」
石家先生は表情を変えず、前を観ながら頷いた。タクシーは駅前のビル街を抜けていった。道路沿いにファミレスが1件見えてきた。看板や窓から漏れる光が煌々と輝いていた。
「運転手さん、そこにあるファミレス前で降ろしてください。」
石家先生はファミレスの方を指さしながら運転手へ駐車するよう指示した。
「かしこまりました。」
タクシーはとあるファミレスの前の道沿いに停車した。私たちは運転手へお礼を言いながら降車した。ファミレスに入ると、店内は遅い時間というのもあり、大学生くらいの男女や、会社帰りの中年の男性などの客が数名疎らに座っていた。
「いらっしゃいませ~。何名様ですか~?」
茶髪のショートボブで小柄なウェイトレスの女性店員が私たちに声かけてきた。石家先生が“2名です”と右手の指で示した後、ウェイトレスのお姉さんは窓際のボックス席へ案内してくれた。私たちは向い合せに座り、荷物を置いてメニューを取り出して広げた。
「先生は、ここのファミレスにはよく行くんですか?」
私はおしぼりで手を拭きながら質問をしてみた。
「うん。たまに行ってるよ。ここ家から近くていいんだよ。」
石家先生は真顔でメニューを見ながら答えた。私はそんな石家先生の表情を見ながらふと思った。
(何だか前に会った時とは違う感じがするな……)
「あ、先生……」
私は石家先生の姿を見つけたとたん、胸の嫌なドキドキが軽くなり夜なのに目の前の視界がパアーっと明るくなっていった。
「先生~!」
私はスッと立ち上がってショルダーバックを抱えながらキョロキョロあたりを見回し続けている石家先生のもとへ急いで駆け寄った。石家先生は私の声に気付いて駆け寄ってくれた。
「いやぁ~ごめんごめん!遅くなっちゃってホントごめんね!」
石家先生はハアハアと息を荒げながら両手を合わせて謝ってきた。
「いや、大丈夫です!先生、お忙しいところ来てくれてありがとうございます!」
私もハアハアと息を荒げながら涙目だが飛び切りの笑顔を作りながら言った。時計の針は21:00近くを回っていた。
「じゃあ、これから飯食いに行こうか。」
「そうですね。」
私たちは西口前に停まっているタクシーの中の1台に乗り込んだ。私は心がウキウキするのを感じた。
(今度もまたあの時のような素敵な場所で食事ができるのかな……楽しみ!)
私は以前行ったMビルにある高級洋食レストランでの食事を思い出しながらニヤついていた。
「ファミレスでいいかな?」
(えっ?ファミレス?)
「あ……いいですよ。私わからないので先生にお任せします。」
「運転手さん、S5丁目方向へお願いします。」
「かしこまりました。」
タクシーはS駅西口を出発した。
(ファミレスか……もう夜遅いし仕方がないよね……)
私は一人心の中で呟きながら自分で納得させた。
「すごく遅くなっちゃってごめんね!俺学会に参加することになって、そっちに取り組んでいたら遅くなっちゃって……切りのいいときに抜け出してきたんだよ。」
石家先生は前を見たまま少し険しい顔のまま話し出した。
「大変だったんですね……申し訳ないです……」
私は、石家先生の横顔を見ながら忙しいのに自分のためにわざわざ会いに来てくれて本当に申し訳ない気持ちを込めて言った。
「でも、また会えてうれしいです……」
私は顔を俯きながらモゴモゴとした口調で言った。言いながら少し恥ずかしくなった。
「うん……」
石家先生は表情を変えず、前を観ながら頷いた。タクシーは駅前のビル街を抜けていった。道路沿いにファミレスが1件見えてきた。看板や窓から漏れる光が煌々と輝いていた。
「運転手さん、そこにあるファミレス前で降ろしてください。」
石家先生はファミレスの方を指さしながら運転手へ駐車するよう指示した。
「かしこまりました。」
タクシーはとあるファミレスの前の道沿いに停車した。私たちは運転手へお礼を言いながら降車した。ファミレスに入ると、店内は遅い時間というのもあり、大学生くらいの男女や、会社帰りの中年の男性などの客が数名疎らに座っていた。
「いらっしゃいませ~。何名様ですか~?」
茶髪のショートボブで小柄なウェイトレスの女性店員が私たちに声かけてきた。石家先生が“2名です”と右手の指で示した後、ウェイトレスのお姉さんは窓際のボックス席へ案内してくれた。私たちは向い合せに座り、荷物を置いてメニューを取り出して広げた。
「先生は、ここのファミレスにはよく行くんですか?」
私はおしぼりで手を拭きながら質問をしてみた。
「うん。たまに行ってるよ。ここ家から近くていいんだよ。」
石家先生は真顔でメニューを見ながら答えた。私はそんな石家先生の表情を見ながらふと思った。
(何だか前に会った時とは違う感じがするな……)
