(うわぁ……)
私はトイレの汚さをなるべく見ないようにして用を足した。そして洗面所で手を洗い、そろりとカビ付きの浴槽に足を入れた。熱いシャワーを勢いよく出して浴びて、浴槽淵の上に並んでいるシャンプーで髪を洗い、ボディーソープでササっと身体を洗った。ユニットバスはかなり狭い上、お世辞でもキレイとは言えない汚さなの中、とても使いづらくて気持ち悪かったけど、石家先生のお宅に泊まり、一緒に夜を過ごせる幸福な時間が待っていると思うと、何とか耐えることができた。(ていうか絶えざる負えないけど……)
私は熱いシャワーで頭と身体を洗い流した後、持参したタオルで髪の毛バサバサ拭き、バスタオルで身体をササっと拭いて白のロングTシャツとスパッツに着替え靴下を履いた。洗面所のところに置いてあった、古い感じの白いドライアーでサーっと髪を乾かしてから浴室のドアを開けた。
「お先にお風呂いただきました~」
浴室から出て居間に入ると、石家先生は敷布団の上に横になりながらテレビを見ていた。
「さっぱりした?」
石井先生は私をチラッと見て聞いてきた。
「はい、温まりました~。ありがとうございました~。」
私は着替えた洋服やタオルをショルダーバックに入れながら答えた。
「じゃあ、俺も入ろっと。ゆっくりしていてね。」
石家先生は布団から立ち上がり、浴室に入っていった。ドアからはトイレの水が流れる音、シャーとシャワーの音が聞こえてきた。
(私がトイレに入っていた音も聞こえていたかな……)
私は敷布団の上に座り、付いたままのテレビを見ながらちょっと恥ずかしくなった。テレビには人気芸人たちのコント番組が映っており、ギャーギャー騒いでいるのをジーっと見ていた。
私は窓の方へ行きカーテンを開けた。窓からは高層ビル群が見え、ビルから漏れる窓の光とビルの上にある飛行機除けの赤ランプが夜空に輝いていた。
「キレイだなぁ……」
私は暗がりで点々と輝く光の夜景をジッと眺めた。
「都会に住んで、好きな人と毎晩キレイな夜景を見て楽しむことができたらどんなに素敵なんだろう……」
私はふと呟いた。そのとき、後ろでガチャっとドアの開く音が聞こえた。振り向くと石家先生がタオルで髪の毛をゴシゴシ拭きながら上下グレーのスウェット姿で浴室から出てきた。
「はぁ~さっぱりした~。あれ?どうしたの?」
石家先生は髪の毛をタオルでゴシゴシと拭きながら窓を眺めている私を見て言った。
「あ、ここ……窓からの夜景がキレイだなぁと思って。」
私はそう言ってまた窓の方を向いて夜景を見た。
「まぁ、ここ都心だからね。俺はあんまり意識してなかったなぁ。」
そう言って石家先生も窓の方に近づいてきた。そして私の背後に立っているのを感じた。
(えっ……後ろにいる?)
石家先生は私の両肩にそっと手を添えてきた。
「向こうでは見ない光景だよね……」
そう言いながら先生は私の頭頂部分に顎を乗せてきた。先生の胸の鼓動と体温が、私の後頭部分を通して伝わってきた。風呂上りなので、先生の身体は温かくホカホカしていた。心地よい先生の感触と同時に私の鼓動は先生の2倍くらいドクドクと早く鳴り出していた。
「先生はいつもこんなキレイな夜景を見れるんですよね。うらやましいなぁ~」
私は窓に映る夜景をジッと見ながら言った。
「まあね。でもそんなに意識していないよ。でもこうして改めて眺めると、やっぱりキレイだな。」
石家先生はささやくような優しい口調で答えた。先生の下顎の動きが私の頭頂部分に伝わってきた。
私はトイレの汚さをなるべく見ないようにして用を足した。そして洗面所で手を洗い、そろりとカビ付きの浴槽に足を入れた。熱いシャワーを勢いよく出して浴びて、浴槽淵の上に並んでいるシャンプーで髪を洗い、ボディーソープでササっと身体を洗った。ユニットバスはかなり狭い上、お世辞でもキレイとは言えない汚さなの中、とても使いづらくて気持ち悪かったけど、石家先生のお宅に泊まり、一緒に夜を過ごせる幸福な時間が待っていると思うと、何とか耐えることができた。(ていうか絶えざる負えないけど……)
私は熱いシャワーで頭と身体を洗い流した後、持参したタオルで髪の毛バサバサ拭き、バスタオルで身体をササっと拭いて白のロングTシャツとスパッツに着替え靴下を履いた。洗面所のところに置いてあった、古い感じの白いドライアーでサーっと髪を乾かしてから浴室のドアを開けた。
「お先にお風呂いただきました~」
浴室から出て居間に入ると、石家先生は敷布団の上に横になりながらテレビを見ていた。
「さっぱりした?」
石井先生は私をチラッと見て聞いてきた。
「はい、温まりました~。ありがとうございました~。」
私は着替えた洋服やタオルをショルダーバックに入れながら答えた。
「じゃあ、俺も入ろっと。ゆっくりしていてね。」
石家先生は布団から立ち上がり、浴室に入っていった。ドアからはトイレの水が流れる音、シャーとシャワーの音が聞こえてきた。
(私がトイレに入っていた音も聞こえていたかな……)
私は敷布団の上に座り、付いたままのテレビを見ながらちょっと恥ずかしくなった。テレビには人気芸人たちのコント番組が映っており、ギャーギャー騒いでいるのをジーっと見ていた。
私は窓の方へ行きカーテンを開けた。窓からは高層ビル群が見え、ビルから漏れる窓の光とビルの上にある飛行機除けの赤ランプが夜空に輝いていた。
「キレイだなぁ……」
私は暗がりで点々と輝く光の夜景をジッと眺めた。
「都会に住んで、好きな人と毎晩キレイな夜景を見て楽しむことができたらどんなに素敵なんだろう……」
私はふと呟いた。そのとき、後ろでガチャっとドアの開く音が聞こえた。振り向くと石家先生がタオルで髪の毛をゴシゴシ拭きながら上下グレーのスウェット姿で浴室から出てきた。
「はぁ~さっぱりした~。あれ?どうしたの?」
石家先生は髪の毛をタオルでゴシゴシと拭きながら窓を眺めている私を見て言った。
「あ、ここ……窓からの夜景がキレイだなぁと思って。」
私はそう言ってまた窓の方を向いて夜景を見た。
「まぁ、ここ都心だからね。俺はあんまり意識してなかったなぁ。」
そう言って石家先生も窓の方に近づいてきた。そして私の背後に立っているのを感じた。
(えっ……後ろにいる?)
石家先生は私の両肩にそっと手を添えてきた。
「向こうでは見ない光景だよね……」
そう言いながら先生は私の頭頂部分に顎を乗せてきた。先生の胸の鼓動と体温が、私の後頭部分を通して伝わってきた。風呂上りなので、先生の身体は温かくホカホカしていた。心地よい先生の感触と同時に私の鼓動は先生の2倍くらいドクドクと早く鳴り出していた。
「先生はいつもこんなキレイな夜景を見れるんですよね。うらやましいなぁ~」
私は窓に映る夜景をジッと見ながら言った。
「まあね。でもそんなに意識していないよ。でもこうして改めて眺めると、やっぱりキレイだな。」
石家先生はささやくような優しい口調で答えた。先生の下顎の動きが私の頭頂部分に伝わってきた。
