激情に目覚めた御曹司は、政略花嫁を息もつけぬほどの愛で満たす


『ここの服は甘めのテイストが多いから、私より千花の方が似合うものが多いの。ほら、こっちも着てみて!絶対可愛いから!』

2人で買い物に出掛けた時には、シスコン丸出しで千花に服を選んでくれたりもした。

弥生は高校の頃からこのブランドを愛用していたが、千花はなんとなく自分には分不相応な気がして、あまり袖を通したことがない。

もしかしたら颯真は、そのことを知っているんだろうか。

(まさか、ね…)

心の中で首を振る。

それでも憧れのブランドであることに変わりはなく、店内の雰囲気に心が踊った。

一階はオフィスカジュアルやワンピースなど、普段遣い出来るラインがゆとりをもって並べられている。

奥にある螺旋階段を上がると、二階は色とりどりのパーティードレスがラックに掛かっているスペースと、試着室とは別にオーダーに対応出来るよう大きめの採寸室のような個室が2つ用意されていた。

「ごめん、パーティーのこと最近まですっかり忘れてて。オーダーするには間に合わなさそうなんだ」
「ううん!むしろドレスを新調すると思ってなかったから」

一応森野家の令嬢と言われていた千花も、それなりにいくつかパーティードレスを持っている。