「十分です。蒼真さんは…もうすでに最高の父親であり、最高の旦那様です。私、あなた以外は見ていません」


「俺も、藍花しか見ていない。この先死ぬまでずっと、お前だけを愛すると誓う。絶対に…俺から離れるな」


そう言って私を抱きしめてくれた。


蒼太は少し離れて見て見ぬふり。


「蒼太おいで」


ニコッと笑って走ってくる。


「いいか、蒼太。お前はしっかりお母さんを支えて頑張るんだぞ。今度アメリカで会えるまではお前がお母さんを守るんだ」


「うん、わかってる。お母さんのこと、安心して任せてよ。アメリカに行ったら僕もお医者さんになるための勉強を頑張る」


その真剣な顔をじっと見て、何度もうなづく蒼真さん。


「頼もしいな」


「お父さんには負けないよ」


2人は年齢は違っても、今から良きライバルだ。


蒼太は、どんどん蒼真さんに容姿が似てくる。


そんな息子のことが、父としては可愛くて仕方ないんだ。