『それならいいんですけど…』


『そんなに心配しなくていい…でも、藍花が俺を大事に思ってくれてるのは有難い』


『当たり前です!もし蒼真さんが倒れたら私は…』


考えただけで目が潤む。


『…大丈夫だ、ちゃんと気をつけるから。藍花も無理するな』


私はゆっくりとうなづいた。


『2人が毎日元気に笑っててくれれば、他には何もいらない。それで俺は頑張っていける』


そのセリフ、何回聞いても胸が熱くなる。


こんなにも私達はこの人に大事にしてもらって…


あなたの優しさは十分伝わってるよ。


元気に遊ぶ蒼太を見てるといつも思う、蒼真さんにすごく似てるって。


学校では「イケメン」だって、ちょっとした有名人になってるし。


でも、見た目だけじゃない、優しくて穏やかで人のために尽くせる…そんな性格も同じだ。


今の蒼真さんからしたら、あの怖かった白川先生は幻だったのかな?って思う。


自分の中の過去の思い出に少し苦笑いをした。