『こんなこと言われたら失望する?情けないか?でも、もし藍花がいなくなったら…そう思うと怖くなるんだ』


『情けないなんて思いません。失望なんて…するわけないです。蒼真さんは頑張り過ぎるくらい頑張ってます。そんなすごい人にそんな風に言ってもらえることは…やっぱり素直に嬉しいです』


蒼真さんは、私のおでこに優しくキスをした。


『藍花…お前がもし患者さんのことを思うなら、絶対に一生俺から離れるな。藍花が側にいてくれたら俺はもう何も怖くない』


そう言って私を抱き締める腕の強さに、何とも言えない安心感と男らしさを感じた。


守られるって…こういうことなんだって。


『いいな?絶対に離れるな』


私の顔を間近で見つめながら甘く囁くその顔が美し過ぎて…


『…私、離れません。ずっとあなたの側にいさせて下さい』


『その言葉を待ってた。藍花の全部を俺の物にする』


何度も被さる色気のあるセリフの波。