ただならない雰囲気に、力になれたらって本気で思った。


『違うんです、そういうことじゃないんです。僕の勝手な想いです』


『勝手な思い?』


うなづく歩夢君。


『…ぼ、僕…』


落ち着かない様子で眼鏡を触る。


目がちょっと泳いで…


そして、


『僕が、藍花さんのことを好きだっていう自分勝手な想いです』


そう、心を込めて言ってくれた。


唇を噛み締め、体も少し震えてる。


歩夢君、今のは…


『…好きって、それは私を…』


『もちろん女性としてです!僕はもう、ずっとずっと前から藍花さんが好きです。ただ1人、あなたのことだけを見ていました』


そんな可愛い顔で一生懸命言われたらドキドキするよ。


『あなたの可愛い笑顔が僕にはすごく眩しくて…手の届かない人だとわかってます。でも、この気持ちだけは伝えたかったから』