今の私にそんな重大なことを決められる自信は無い。


先生がいなくなるまであと1週間…


そんな短い間に結論を出せるの?


七海先生は私に微笑んでから、背を向けてみんなのところに歩いていった。


それを見届ける自分に問いかける。


私は…


この人が好きなの?


この人と結婚して死ぬまで一緒にいたいと思えるの?


自分の将来のことだけど、でも…


七海先生の一生の問題でもあるんだよ。


ちゃんと考えないと、ちゃんと。


本当にどうしよう、どうしたらいい?


ダメだ、とにかく冷静にならないと。


今のままじゃ答えなんて出せるわけない。


七海先生からの申し出はとても嬉しいし、有難いことだと思う。


だけど、どうやって返事したらいいのかなんて、やっぱり今の私には全くわからなかった。


とにかく、私も…1歩前に足を踏み出し、複雑な気持ちを引きづったまま歩き出した。