そっか…七海先生、本当にいなくなるんだ…


何だかちょっと複雑な気持ち。


あの時、先生に誘ってもらって初めてゆっくり話したけど、その後は病院でもなかなか会えなくて。


七海先生の優しい笑顔、嫌いじゃないのに…


もう会えなくなるなんて…やっぱり少し寂しい。


寂しいのは…


少しだけなの?


それともすごく寂しいの?


『ほらほら、噂話はそれくらいにして仕事しなさい』


中川師長の言葉で、みんなまた仕事に戻った。


平穏な日々に当たり前のようにあることが、急に無くなってしまうことがある。


松下総合病院に七海先生がいることが…当たり前じゃなくなるんだ。


それって、いったいどういう感覚なんだろう?


私もみんなと同じように「ショック」なのかな…


いなくなって初めてわかるのかな…


今はまだその現実を全然飲み込めない。


ダメダメ、また余計なこと考えてる。


私は前のような失敗をしないよう、とにかく仕事に集中した。