side榴香
うちの高校には綺麗だと有名な女の子がいる
青みがかった黒髪で腰より上の長さ、薄い紺色の瞳
身長は168センチと高身長
綺麗っていうのもわかるけど、僕からしたらかっこいいんだよなぁ
足長いし…少しつり目がちだけど、笑うとすんごく可愛い
そんな人が僕の彼女…
嬉しくてニヤニヤしちゃうぅ…
さっきやってくれたハーフアップの下半分をついいじってしまう
勉強も運動も出来るのが羨ましい…
僕はどっちとも平均的だからな…
はぁ…
ため息をつきながら地理の授業の準備をする
でも嬉しいなぁ
ぎゅーしてくれるとは思わなかった…
「榛谷〜、ごめんけど古典のノート見してくんない?」
誰だっけ…?
チラッと制服の左ポケットを見る
篠田…?
ぁーー…?
何回か話したことある人か
「いいよー。ちょいまち〜」
「ありがとう」
机の中を見ながら古典のノートを探す
あった
「ほい。字汚いけどそれでもよけりゃどーぞ」
「マジ助かる!後でなんか奢るわ」
は?いやいやそんな仲やないもん
「いや、大丈夫。奢るほどの事でもないし」
ね?っと言って宥める
渋々納得したようで、心の底から良かったと思う
男の子は、苦手というか嫌い
めんどくさいなぁ
好きな人にだけ好かれてればいいのに…
「はるっちー!」
「ぬぁ?!はぁ、びっくりしたぁ。乃々葉なにー?」
この子は幼なじみの藍田乃々葉(あいだ
ののは)
クリーム色の鎖骨くらいまでの髪に、薄茶色の瞳の女子
若干ウェーブがかかってる髪と、スラッとした体型…身長163とまぁまぁ高め
普通にしてれば、可愛い女子とか、綺麗な子で終わるんだけど…
毒舌というかなんというか…はぁ
「はるっちさー、篠田になんか貸した?」
「んぁ?古典のノート貸してって言うから貸したけども?」
「あ、マジか。」
「え、なに。ダメだった?」
うーんと考える仕草をしながら教室の後ろの方をチラッと見る
「はるっち騙されてる。もう篠田に貸さない方がいいよ」
「は?騙されてる…?」
「そ、篠田キモいこと言い回ってるから絶対物貸さないようにね。あと、呼び出されても行かんくていいかんね?もし、万が一呼び出されたら、倖ちゃん頼んなよ?」
めんどくさー…別に男2、3人くらい投げ飛ばせるのに
「はるっちー?返事はー?」
「りょ。」
「あ、ついでにさ、英語の単語集かーしてっ?」
…まさか…
「乃々葉…お前…」
視線がすーっと明後日の方向に向く乃々葉の顔をがしっと掴み
「まぁた忘れたんですかぁ?」
「ぇ…な、なんの事やら…ちょぉーっと見せてもらおーと思っただけだもん?忘れてなんかない…」
嘘下手かよ…
はぁー…
「乃々葉さぁ、先週言ったよね?もう忘れません。なので今回だけ貸してって。あぁれぇ?おっかしぃなぁ。僕の聞き間違いだったのかなぁ?んん〜?」
「…忘れました…机の上に出しっぱにして…ごめん…」
「はぁ…んまぁ、いいさ。今度忘れたら花乃音さんに言うだけだもん」
「それだけは、無理。無理無理無理無理。死ぬって。榴香ごめん。ほんっとうにごめん」
花乃音(かのん)さんとは、乃々葉のお姉さんで見た目お淑やかで大人しく、可愛らしいのだが、怒ると激怖
手は出ないけど、口が達者過ぎる
「はは、冗談だって」
「もーびっくりするからその冗談禁止ね?」
「はいはい。」
あ、チャイム鳴った
「んじゃ、またね〜」
フリフリも右手を振りながら自分のクラスへと戻っていく
さーて地理地理
地理の教科書とノートと色ペンを机の上に並べる
少し先生が来るの遅れるみたいで、教室内がザワザワと騒がしい
騒がしいのは苦手…
はやく授業始まんないかな
「ねぇねぇ、榛谷さん」
「ん?なに?」
「あの噂って本当なの?」
急に話しかけてきて失礼な奴…
隣の席の女子が急に話しかけてくる
「あの噂って?」
「篠田くんと付き合ってるって噂」
「…は?」
篠田?…あの?
「その反応って…」
「いや、待って?篠田ってあの篠田?このクラスにいる?」
「え、う、うん。」
急に質問したからか少し吃る(どもる)女子
てか…は?あの篠田と付き合ってる?
ないないないないないってか無理
「付き合ってない」
そう言うと、女子はニヤニヤしながら聞いてくる
「えぇ〜?でもさ?さっきの休み時間古典のノート貸してたじゃん?その後なんか話してたし〜?やっぱり付き合ってるんじゃないの?」
「だーかーらー!ないってば!100%ない!」
そう言い切ると、流石にいじる気が失せたのか
「そ、そうなんだね。ごめんね?しつこく聞いちゃって」
と言いながら、反対方向に顔を背け違う女子と話し出した
マジめんどいし、やめてほしい…
僕が付き合うのは涼香ちゃん以外にありえないし?篠田とか論外
イライラしながら、悶々と考えていると先生が来た
「いやー、遅れてすまないね。さ、授業始めようか。挨拶は省いていいよ」
やっと来た…地獄の地理の授業だ…嫌だなぁ
授業が始まってまだ10分
もう無理
睡魔が襲い、長々とした説明に、文章
クラスの半分ほどが眠りについている
先生は、もう諦めているようで時々声をかけつつ、パパっと黒板に書いていく
「ここ大事だからなー。寝てるやつ起きて書けー?」
自分も閉じかける瞼を必死になって開き、黒板に書いてある大事な所を、教科書と見比べながら文章にマーカーで線を引く
もうダメだ眠い…
授業残り15分
もう頑張った…寝たい…
「じゃあ、今日の授業はここまで。残り時間は好きにしてていいぞー」
よし、寝よう
次の授業は、保健なので保健の教科書など要るものを出し、筆記具を筆箱にしまい
机に突っ伏して寝る
「おーい。榛谷ー。もう休み時間だぞー。」
「んー…あと5分…」
「誰があと5分だ、ばーか」
はっ!
「お、よーやく起きたか」
うっげぇ…
「おい。起こしてやったのにそのあからさまに嫌な顔すんのやめろよ」
「はぁ…はいはい。んで?なんの用?」
「いや?国語辞典持ってねぇかなって」
「はぁ?電子辞書は?」
「いやぁ、家に忘れちゃってさ?な?貸してくれよ」
こいつ…
ヤンキーなのに家で勉強とか…きも…
「ねぇ…あの人ってさ、もしかしてうちの学校でこないだまで停学だったっていう、佐々木蒼…?」
めんどいめんどいめんどい
つーかだるい
このヤンキーで有名な佐々木蒼(ささき そう)は、従兄弟…
シルバーの髪は地毛だし、灰色のつり目で整ってる顔立ちは目立つし、頭ぶん殴りたいって思っても身長182センチってバケモノだから無理だし…くそ…
「…ほい。もう二度と借りに来んなよ?」
「別にいいじゃんか、俺がヤンキーだろうがさぁ。お前だって体術と喧嘩強いし?文句言えるような立場じゃなくねー?」
だから腹立つんだよ!!!!
国語辞典を渡そうと前に出すと手を握りながら、耳元でこう囁く
「そーですねっ!!!」
「いった!酷くね?」
運が良かったのか悪かったのか、爪が伸びたままになっていたので親指に力込めて、手の甲に思いっきりあと残してやった
「ふん!もう帰れよ。用は済んだでしょ?」
「へいへい。…あ、来週俺ん家でバーベキューするけど来る?」
「行く」
「おっけー。んじゃな」
手をひらひらさせながら教室を出る
一難去ってはまた一難…
乃々葉の後は蒼かよ…
はぁ…めんどいことはなるべく避けたいんだけどなぁ
早く放課後になんないかな…
うちの高校には綺麗だと有名な女の子がいる
青みがかった黒髪で腰より上の長さ、薄い紺色の瞳
身長は168センチと高身長
綺麗っていうのもわかるけど、僕からしたらかっこいいんだよなぁ
足長いし…少しつり目がちだけど、笑うとすんごく可愛い
そんな人が僕の彼女…
嬉しくてニヤニヤしちゃうぅ…
さっきやってくれたハーフアップの下半分をついいじってしまう
勉強も運動も出来るのが羨ましい…
僕はどっちとも平均的だからな…
はぁ…
ため息をつきながら地理の授業の準備をする
でも嬉しいなぁ
ぎゅーしてくれるとは思わなかった…
「榛谷〜、ごめんけど古典のノート見してくんない?」
誰だっけ…?
チラッと制服の左ポケットを見る
篠田…?
ぁーー…?
何回か話したことある人か
「いいよー。ちょいまち〜」
「ありがとう」
机の中を見ながら古典のノートを探す
あった
「ほい。字汚いけどそれでもよけりゃどーぞ」
「マジ助かる!後でなんか奢るわ」
は?いやいやそんな仲やないもん
「いや、大丈夫。奢るほどの事でもないし」
ね?っと言って宥める
渋々納得したようで、心の底から良かったと思う
男の子は、苦手というか嫌い
めんどくさいなぁ
好きな人にだけ好かれてればいいのに…
「はるっちー!」
「ぬぁ?!はぁ、びっくりしたぁ。乃々葉なにー?」
この子は幼なじみの藍田乃々葉(あいだ
ののは)
クリーム色の鎖骨くらいまでの髪に、薄茶色の瞳の女子
若干ウェーブがかかってる髪と、スラッとした体型…身長163とまぁまぁ高め
普通にしてれば、可愛い女子とか、綺麗な子で終わるんだけど…
毒舌というかなんというか…はぁ
「はるっちさー、篠田になんか貸した?」
「んぁ?古典のノート貸してって言うから貸したけども?」
「あ、マジか。」
「え、なに。ダメだった?」
うーんと考える仕草をしながら教室の後ろの方をチラッと見る
「はるっち騙されてる。もう篠田に貸さない方がいいよ」
「は?騙されてる…?」
「そ、篠田キモいこと言い回ってるから絶対物貸さないようにね。あと、呼び出されても行かんくていいかんね?もし、万が一呼び出されたら、倖ちゃん頼んなよ?」
めんどくさー…別に男2、3人くらい投げ飛ばせるのに
「はるっちー?返事はー?」
「りょ。」
「あ、ついでにさ、英語の単語集かーしてっ?」
…まさか…
「乃々葉…お前…」
視線がすーっと明後日の方向に向く乃々葉の顔をがしっと掴み
「まぁた忘れたんですかぁ?」
「ぇ…な、なんの事やら…ちょぉーっと見せてもらおーと思っただけだもん?忘れてなんかない…」
嘘下手かよ…
はぁー…
「乃々葉さぁ、先週言ったよね?もう忘れません。なので今回だけ貸してって。あぁれぇ?おっかしぃなぁ。僕の聞き間違いだったのかなぁ?んん〜?」
「…忘れました…机の上に出しっぱにして…ごめん…」
「はぁ…んまぁ、いいさ。今度忘れたら花乃音さんに言うだけだもん」
「それだけは、無理。無理無理無理無理。死ぬって。榴香ごめん。ほんっとうにごめん」
花乃音(かのん)さんとは、乃々葉のお姉さんで見た目お淑やかで大人しく、可愛らしいのだが、怒ると激怖
手は出ないけど、口が達者過ぎる
「はは、冗談だって」
「もーびっくりするからその冗談禁止ね?」
「はいはい。」
あ、チャイム鳴った
「んじゃ、またね〜」
フリフリも右手を振りながら自分のクラスへと戻っていく
さーて地理地理
地理の教科書とノートと色ペンを机の上に並べる
少し先生が来るの遅れるみたいで、教室内がザワザワと騒がしい
騒がしいのは苦手…
はやく授業始まんないかな
「ねぇねぇ、榛谷さん」
「ん?なに?」
「あの噂って本当なの?」
急に話しかけてきて失礼な奴…
隣の席の女子が急に話しかけてくる
「あの噂って?」
「篠田くんと付き合ってるって噂」
「…は?」
篠田?…あの?
「その反応って…」
「いや、待って?篠田ってあの篠田?このクラスにいる?」
「え、う、うん。」
急に質問したからか少し吃る(どもる)女子
てか…は?あの篠田と付き合ってる?
ないないないないないってか無理
「付き合ってない」
そう言うと、女子はニヤニヤしながら聞いてくる
「えぇ〜?でもさ?さっきの休み時間古典のノート貸してたじゃん?その後なんか話してたし〜?やっぱり付き合ってるんじゃないの?」
「だーかーらー!ないってば!100%ない!」
そう言い切ると、流石にいじる気が失せたのか
「そ、そうなんだね。ごめんね?しつこく聞いちゃって」
と言いながら、反対方向に顔を背け違う女子と話し出した
マジめんどいし、やめてほしい…
僕が付き合うのは涼香ちゃん以外にありえないし?篠田とか論外
イライラしながら、悶々と考えていると先生が来た
「いやー、遅れてすまないね。さ、授業始めようか。挨拶は省いていいよ」
やっと来た…地獄の地理の授業だ…嫌だなぁ
授業が始まってまだ10分
もう無理
睡魔が襲い、長々とした説明に、文章
クラスの半分ほどが眠りについている
先生は、もう諦めているようで時々声をかけつつ、パパっと黒板に書いていく
「ここ大事だからなー。寝てるやつ起きて書けー?」
自分も閉じかける瞼を必死になって開き、黒板に書いてある大事な所を、教科書と見比べながら文章にマーカーで線を引く
もうダメだ眠い…
授業残り15分
もう頑張った…寝たい…
「じゃあ、今日の授業はここまで。残り時間は好きにしてていいぞー」
よし、寝よう
次の授業は、保健なので保健の教科書など要るものを出し、筆記具を筆箱にしまい
机に突っ伏して寝る
「おーい。榛谷ー。もう休み時間だぞー。」
「んー…あと5分…」
「誰があと5分だ、ばーか」
はっ!
「お、よーやく起きたか」
うっげぇ…
「おい。起こしてやったのにそのあからさまに嫌な顔すんのやめろよ」
「はぁ…はいはい。んで?なんの用?」
「いや?国語辞典持ってねぇかなって」
「はぁ?電子辞書は?」
「いやぁ、家に忘れちゃってさ?な?貸してくれよ」
こいつ…
ヤンキーなのに家で勉強とか…きも…
「ねぇ…あの人ってさ、もしかしてうちの学校でこないだまで停学だったっていう、佐々木蒼…?」
めんどいめんどいめんどい
つーかだるい
このヤンキーで有名な佐々木蒼(ささき そう)は、従兄弟…
シルバーの髪は地毛だし、灰色のつり目で整ってる顔立ちは目立つし、頭ぶん殴りたいって思っても身長182センチってバケモノだから無理だし…くそ…
「…ほい。もう二度と借りに来んなよ?」
「別にいいじゃんか、俺がヤンキーだろうがさぁ。お前だって体術と喧嘩強いし?文句言えるような立場じゃなくねー?」
だから腹立つんだよ!!!!
国語辞典を渡そうと前に出すと手を握りながら、耳元でこう囁く
「そーですねっ!!!」
「いった!酷くね?」
運が良かったのか悪かったのか、爪が伸びたままになっていたので親指に力込めて、手の甲に思いっきりあと残してやった
「ふん!もう帰れよ。用は済んだでしょ?」
「へいへい。…あ、来週俺ん家でバーベキューするけど来る?」
「行く」
「おっけー。んじゃな」
手をひらひらさせながら教室を出る
一難去ってはまた一難…
乃々葉の後は蒼かよ…
はぁ…めんどいことはなるべく避けたいんだけどなぁ
早く放課後になんないかな…


