‘それはどうもすみませんでした。’

‘さっき「行くな」って言えばよかった。’

‘ちゃんと寝ないと明日きついよ。おやすみ’

なんてやりとりをしながら…
本当は私も健藏さんと一緒にいたかった。なんで出てきちゃったんだろう?
まぁ…、明日も会えるからいいか。

「ほら、あんたたちも早く寝なさい…って、私もなんだか眠れそうにないや」

今までのことを思い返していた。
色々あったけど、やっと自分の立つ位置を見つけられたような気がする。
親とも和解できたし…、好きな人とも…きゃ~!

昔の、田舎でウジウジしていた私が想像もつかないような自分が今ここにいる。

これからも辛いことはあるだろうけど、きっともう大丈夫。
私には信じてくれる人がいるんだから。
また新しいスタートの時、私はとても幸せだ。


夜が明けて、健藏さんが猫たちにご飯を持ってきた。