「ごめんごめん!大丈夫か?」

「もう!…私明日帰るから!」

「えっ、ちょっと待てよ、そんなに怒るなよー」

「部屋とか仕事とか、全部片付けに…」

「…ってことは?」

「ここで…働かせてください」

「おう、…あーよかった、このまま帰られたらどうしようかと思ったよ。あーそう、働いてくれる?」

「私、このたちのお世話とかできるのがなんだか嬉しくて、実はもうずっとここにいたいなって、思ってたんだ。昼間健藏さんが誘ってくれて本当に嬉しかった。よろしくお願いします!」

「こちらこそ、よろしく!あ、明日荷物とか運ぶの手伝おうか?」

「…いいや。荷物ってほとんどないから」

「そっか。じゃあ駅まで迎えに行く」


次の日、私は朝早くに出た。
早くまたここに戻ってきたかったから…。

「お世話になりました」

「急だねぇ。結婚でもするの?」

「そんなんじゃないですよぉ!」

さっさと用を済ませて、さっさとまた千葉までの電車に乗った。
そして健藏さんに電話した。

『お、早いな。じゃあ駅で待ってる』