「…うるせぇ!関係ないだろっ」

少年は走って逃げた。

「生意気な…。いい。あんなやつに飼われたって幸せになれんだろ。俺が連れて帰る!」

「おじさんって言われちゃったね」

「あのガキ目が悪いんじゃねぇか?」

「だけどあの子…、子猫抱いて歩いてる時つらそうに見えた…」

「………」

子猫をねこパークに連れて帰った。

「ニャーン」

「新入りだぞー、仲良くしてなー」

猫たちが新入り猫に興味深そうに寄ってきた。
子猫もみんなの中に入って行き、すぐにジャレ始めた。

「社交的な猫だな。大概警戒するんだけどな」

「あれ?奥でうずくまっていた子も別の子と遊んでる!」

「あ、本当だ。すげーじゃん」

猫たちを見ていて、私はなんだか喜びを感じ、なんだか…涙まで出てきた。

「…どうした!?」

「わかんない…!わかんないけど…、すごいね、健藏さん」

「え、俺?」

「だってこの子たちここに来てなかったらどうなっていたのか…。もしかしたら悲惨な目にあってたかもしれないし…」

「まぁな…」

どうしても涙が溢れて止まらなかった…。