「へぇ…」

「こいつらに罪は無いんだ。人間の勝手で命を奪うようなことは絶対に間違ってるって…」

「…素敵な夢」

「なかなか思うようにはいかないけどな」

「そっか…」

「…食わないの?きっと何も食ってないんだろ。ちゃんと食ってちゃんと寝ないと体壊すぞ!クマなんかつくって…似合わねぇぞ!」

「えっ、クマができてる!?やだ…、あれ?健藏さんもできてるよ…」

もしかして、一晩中探してくれたんだね…。

「ごめんなさいっ…」

私はまた、どこかへ行ってしまおうと思って、立ち上がろうとしたら…

「謝るんなら膝枕して。眠い」

「え…」

「ちょっとでいいから…」

健藏さんは私の膝の上で眠ってしまった…。
子猫たちは健藏さんの胸の上に乗ってきて、安心した様子でくつろいでいた。そんな情景に私はボロボロになっていた心が少し和んだ。

約1時間後、健藏さんは目を覚ました。

「う…あ~、よく寝た…。今何時?」

「わかんないけど…、10時くらい…かな?」

「俺、結構寝たなぁ。女の子の膝枕って寝心地いいな!」

「そ…それはどうも…」