「ま、バイトでも探して…」

「うん、大丈夫。きっとやりたい事もみつかるよ!」

お互い励まし合いながらの新生活がスタートした。
そして依子ちゃんは大学が始まった。
昼間私は一人…

「…………」

…ボーッとしていた。

「はっ、いかんいかん…!」

ここに来てまでこれではどうしようもない。

えっと、えっと…、…そうだ。

依子ちゃんの入学祝いにと、貯金をはたいてごちそうを作ることにした。

「ただいまー」

「おかえりー」

「わぁ!これ何!?すごいごちそうじゃん」

「へへ~、おめでたいから腕ふるっちゃったよー」

「えっ、これ舞子ちゃんが作ったの?すごーい!食べていい?」

「どうぞめしあがれ」

「いただきまーす…あっ!すごいおいしい!」

「それはよかった!こんなのもあるよ」

「ハンバーグ?こんなに大きいの!?」

「なんか大きいものが作りたくて、フライパンに入るだけ入れたんだ」

「ははっ、こんな大きなハンバーグ初めて見た」

「でもやっぱり作りすぎちゃったかな?食べきれるかな…」

「食べきれるよ、私お腹ペコペコだもん。でも舞子ちゃんこんな特技があったとは…」

「ただのぐうたらだと思ってた?」