ぶつかった衝撃で階段から落ちそうになったところをキャッチしてもらった。
「あ、あのー。この体勢はちょっとー」
相手の手が私の腰にあって、私の上に覆い被さっている――
「あ、ごめんね」
私の気持ちを察したのかすぐに離れてくれた。
「助けてくれてありがとうございます!」
お礼を言いった。
「ううん、こっちこそぶつかってごめんね」
"さようなら"と言い目的地に行こうとしたら――
「待って!」
手を捕まれて引き寄せられる。
「何ですか?」
「君、名前は?名札が緑だから2年生だよね?」
そう、私の学校は名札の色で学年が別れている。