夜弥は自分の席に戻った―
授業中、数学の先生に当てられた。
「樋口さん、聞いていますか?」
その先生は新しい先生で、私のことを知らないらしい。私のことを知っている先生は、私を当てない。
久しぶりだな、こういう普通の授業。
「あ、ごめんなさい」
当てられた問題は簡単だったと思う。けど、めんどくさかった。
「樋口さん、2年生はとても大事な時期ですよ?ちゃんと聞いていてください。」
注意された。当たり前か。
今日は、気分がいい。夜弥と出かける約束をしたからかな?
気づけばお昼になっていた
今日は、美依が風邪で休みだから、1人で食べる。
「屋上、行こうかな」
