笑顔で君に向けて


「......」

何にも言えなくて...
「...そうだ」

寂しくなったとき、相談したいとき―――

「恒星先輩...。」
電話していいかな?迷惑じゃないかな?

電話ボタンを押すか迷っていたら――ドサッ
本棚から本が落ちた。それと同時に電話ボタンを押してしまった。

「あ、どうしよう」

プルルルル―プルル―ピッ
『もしもし?朝沙日ちゃん?』

あ、出ちゃった
「も、しもし。ごめんなさい、急に電話しちゃって」

迷惑だったよね?
『いや、全然大丈夫だけど...どうした?何かあった?』

優しく声をかけてくれる――今はその声が心地良くて