笑顔で君に向けて


「朝沙日ぃーちゃんとご飯食べたのか?」
私の頭に腕を乗っけてきた夜弥が言う

失礼な!
「食べたし!」

ピロン―
「LI〇E?朝沙日じゃない?」

ホントだ私のだ
『寂しくなったらいつでも連絡してね?待ってまーす♡』

「なっ!」
恒星先輩からの連絡だった。

「誰からだ?」
夜弥が聞いてくる

「なっ、なんでもない!誰でもない!!」
訳の分からないことを言った自覚はある。

「顔、赤いよー?朝沙日、浮気かぁ?」
ニタニタした顔で美依が言ってくるから、ムキになって

「なんでもない!ってば!」
教室中に私の声が広がる

は、恥ずかしー
「あやしー」

美依はまだ疑っているようだ―――

そんな私たちの会話を夜弥が遠目で見ていたなんて知らなかった。