[朝沙日]

ピピピピ―ピピピピ―

「...ん...んぁー...ふぁぁ」

部屋に鳴る目覚まし時計、その音を私の手で止める。


私は樋口朝沙日――16歳の高校2年生


「朝沙日ー?起きたなら学校の準備をしなさーい」

お母さんの声が下から聞こえてくる。
その声に返事をする。

「はーい!今下りるー」

洗面所で顔を洗い、部屋で制服に着替える


「髪の毛...巻いてみる?それともポニーテール?」

"うーん"と頭を悩ませていると