その時、
「お父さん、救急へ行きましょう」
ゆっくりと近づいた、とても優しい顔の公。

「何度言わせるんだっ。あそこは小児科の先生がいないじゃないか」
「ですが、ここで待つのはお子さんも辛いでしょうから。救急のベットで休ませてあげましょう」
「しかし・・・」
「救急から小児科医を呼びますから」
「・・・それじゃあ」
父親も納得した。

やっぱりこんな時、公は頼りになる。
あんなに騒いでいた父親を黙らせてしまった。

結局、部長が救急に落りてきて診察をすることになった。
患者も、熱は高いものの検査結果は良好で、点滴をして笑顔で帰って行ったらしい。